NHKは24日、朝の情報番組「あさイチ」で、食事に含まれる放射性物質の量について誤った数値を放送したと番組内で謝罪した。

 問題の放送は、10月17日の特集「放射線大丈夫?

 日本列島・食卓まるごと調査」で、北海道、福島県、東京都、大阪府、広島県の計7家族から食事を提供してもらい、大学の研究室に分析を依頼し、それぞれの食事に含まれる放射性物質の数値を比較。うち4家族分のサンプルについて、1キログラム当たり5・69~3・39ベクレルのセシウム134が検出されたとしていた。

 だが、視聴者の指摘などを受けて再検証した結果、分析装置の調整の不備で、自然界に存在する別の放射性物質の数値をセシウム134と取り違えたことが分かった。実際にはセシウム134については4家族とも「検出限界以下」だった。キャスターを務める有働由美子アナウンサーは11月24日の番組内で「誤った数値を放送してしまうという事態になってしまい、大変申し訳ありませんでした」と謝罪した。

 また「検出せず」としたり、「0」と表記したりしていたサンプルについても、「検出限界以下」と表記すべきだったと訂正した。

 金田新放送総局長は「大変申し訳ない。初期的なミス」と謝罪した。一方で「面白い切り口。ただ受信料でやるには限界がある」とした。

 12月15日の同番組で、なぜこうしたミスが起きたのかを検証した内容を放送するという。