大阪府池田市で開かれている「第2回いけだ落語うぃーく」第5夜となった25日、人間国宝・桂米朝(88)のアンドロイドが高座を披露した。12年夏、数千万円をかけて作られた人間型ロボットは、竹の子裁判などの小ばなしを演じた。

 長男で落語家の桂米団治(55)によると、米朝アンドロイドは「毎回、進化している」そうで、言葉と動作の連動など細部の調整を依頼すると、その都度、改善。米団治は「日々、本物に近づいている。2人おるみたい」と話した。

 米朝アンドロイドの高座後には、米団治、桂ざこば(66)らによる座談会も行われた。ざこばによると、米朝が好物のたこ焼きを持参して見舞いに行ったが、運悪く米朝は寝ていた。ところが、たこ焼きの匂いを感じたのか、米朝は目を覚まし、たこ焼きを食したという。

 ざこばは「1日の半分以上は寝ている感じ。こないだ行ったときも、寝てはったから『よう寝てはるなあ~。寝る子は育つ言うからな~』言うたら、起きはって『育ちすぎや』とつっこまれた」と、師匠の近況を報告していた。