三代目桂春団治(84)一門で、先代の故桂春蝶さん最後の弟子だった桂蝶六(52)が2日、大阪・池田市民文化会館で桂花団治の襲名を発表した。襲名興行は、4月20~26日、同会館で行われる「いけだ落語うぃーく」の最終日、26日に行われる。

 初代花団治は明治から大正にかけ、吉本興業草創期の看板芸人として活躍。2代目はその弟子で、師匠譲りの華やかな芸風で知られ、喜劇役者としても活躍したが、空襲で亡くなった。名跡は70年ぶりの復活になる。

 花団治は「幸いなことに初代も、2代目も、今の方々はご存じないでしょうから、僕なりの花団治を作っていきたい。名前のように華やかなでありたい」と抱負を語った。

 同うぃーくは一昨年から3回目。毎回、最終2日間を「春団治まつり」として、同市内に初代、二代目春団治の顕彰碑がある一門のお祭り興行として開かれてきた。総帥の春団治は、弟子らによると「ひざが悪く、座布団に座ることができない」ため欠席するが、体調は「問題ない」という。

 同うぃーくは7日間7公演、総勢38人が出演予定。21日は上方特有の「お茶屋ばなし」を集めて上演。父で師匠の桂米朝ともども、お茶屋通いで知られる桂米団治が「七段目」を演じる。休憩後には、会館ホールの舞台をお茶屋の座敷に見立て、米団治が芸妓(げいこ)、舞妓(まいこ)らとともに、お茶屋“案内”をする。

 関係者によると、米団治は張り切っているといい「命かけてやります」と話しているという。