ダブルミリオンのヒット曲「ロード」で知られるロックバンド、THE虎舞竜が7年3カ月ぶりに復活することが12日、分かった。リーダーのボーカル高橋ジョージ(50)は「ここ数年はずっとテレビのバラエティー番組などを中心にやってきた。音楽のことは決して忘れていないが、作品の発表はなかった。13日に50歳になるし、自分のベースは何なのかきっちりしたいと思った。バック・トゥー・ザ・ロックです」。

 01年5月の「ロード下巻」以来の新作は、高橋が作詞作曲を手掛けた反戦ソング「FLOWER~反戦花~」の発表だ。81歳の父節郎さんの姉が、子どもを助けて命を落とした戦時体験をもとに「ごく普通に暮らす家族の幸せを奪う、戦争の悲惨さを訴える使命を感じた」と、7年の歳月をかけて仕上げた。5歳の少女の目線を通じ平和への願いをつづった。「アーティストとして、これまでのすべてを1度リセット。50歳になるオヤジが初心になって、1年生としてやる覚悟を見せたい」と意気込む。

 「FLOWER」は終戦記念日の15日から公式ホームページ(http://www.tg-love-peace.com)で無料試聴がスタート。「世界に核兵器がなくなる日まで続ける」という。「インターネットなら、たとえ言葉が分からなくても、世界中のだれでも聴くことができるから」。父から継いだ平和への思い、ロッカーとしての音楽性へのこだわりと家族愛…。「自分が受け継いだもののすべてを次の世代に渡したい。その手段が音楽なんです」。

 ソロ活動も並行して行い、21日には故郷で起こった岩手・宮城内陸地震の復興支援ライブを仙台市で実施する。