「高校三年生」「高原列車は行く」などのヒット曲で知られる作詞家の丘灯至夫(おか・としお)さん(本名・西山安吉=にしやま・やすきち)が24日午前4時2分、腎不全のため都内の病院で亡くなった。92歳だった。葬儀・告別式は近親者のみで行い、後日お別れの会を開く。喪主は妻ノブヨさん。今年6月に慢性腎不全で入院。旺盛な創作意欲で、「『百歳音頭』は1番しか作っていない。2、3番を早く仕上げないと」と話していたが、数日前に容体が急変。この日、ノブヨ夫人らに見守られながら旅立った。

 詩人西条八十に師事し、戦後、毎日新聞社で働くかたわら、49年に日本コロムビアの専属作詞家となった。作曲家の古関裕而さん、遠藤実さんとのコンビで知られ、63年には舟木一夫が歌った「高校三年生」が大ヒットし、日本レコード大賞作詞賞を受賞。歌謡曲のほか「みなしごハッチ」「ハクション大魔王の歌」などのテレビアニメの主題歌、童謡「猫ねこふんじゃった」など、2000を超える曲を作詞。88年には勲4等瑞宝章を受章し、故郷の福島県小野町に記念館がある。

 [2009年11月25日8時33分

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