98年に死去したX

 JAPANのギタリスト、故hideさん(享年33)の十三回忌法要が命日の2日、東京・築地本願寺で営まれた。X

 JAPANのリーダーYOSHIKI、LUNA

 SEAのメンバー、GLAYのTAKUROら500人が参列し、約3万5000人のファン(主催者発表)が献花に訪れた。

 築地本願寺はhideさんの葬儀・告別式が行われた場所。バンドはToshIが自己啓発セミナーに傾倒したこともあり、97年大みそかで解散していた。その約5カ月後にhideさんは死去。本堂前で会見を行ったYOSHIKIは「この場所に来てあまりにもリアルで崩れ落ちそうになった。あの時はメンバーもバラバラ。ボーカルのToshIとも会話はなかった。hideには『ToshIが戻ってきて、レコーディングしてる』と焼香しながら報告しました」。

 ToshIは今年になってセミナーの脱退と離婚、自己破産を表明した。渦中にいることから、この日はやむなく欠席した。YOSHIKIは「レコーディングでも忙しく、無理に動いてもらっている。僕が彼の分も含めて来ました」と説明。また、8月上旬に収容約7万人収容の日産スタジアム(横浜市)でライブを行うことを発表し、「本当の意味での復活。今までつらかったことをすべてはき出すライブにしたい」。12年の時を経てバンドが復活していることに「夢を見ているみたいです」と話した。

 一般献花には、3万5000人が参列。午前6時15分の開門時には200人が集まり、午後2時過ぎには約2キロの長蛇の列となった。東京消防庁によると、女性3人が気分が悪くなって、救急搬送された。hideさんの弟、松本裕士氏は「(hideさんは)『Xがあるからオレがある』が口ぐせだった。十三回忌は1つの節目のつもりで頑張ってきた。これからも語り継がれていく努力をしていきたい」と目を潤ませていた。

 [2010年5月3日13時20分

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