プロ野球ドラフト会議の結果をめぐり、早大の斎藤佑樹投手(22)のプライベートな会話を無断で放送したKTS鹿児島テレビは4日、「KTSスーパーニュース」(月~金曜午後4時53分)の県内ニュース枠の中で視聴者に向けて謝罪した。男性アナウンサーが「当事者や大学、球団関係者、視聴者のみなさまにご迷惑をおかけいたしました。深くおわびいたします」と文書を読み上げた。

 同局はドラフト会議当日の10月28日に地元の鹿児島工出身で日本ハムからドラフト4位で指名された榎下陽大投手(22=九産大)がプライベートで斎藤に電話した場面をカメラで映し、榎下の「どうするの行くの?

 行く?」の質問に、斎藤が「うん。行くよ。行く」などと答えた様子を翌29日に斎藤の承諾なしに声を入れて放送。榎下と楽天の田中将大投手(22)との会話も同様に放送した。

 同問題について系列キー局のフジテレビ内でも「放送倫理上で問題。相手の対応次第では系列局全部が取材拒否を受けることもあり得るのだから」との声が漏れた。KTS鹿児島テレビ番組推進部の松元修二部長は「詳細については事実関係を調査しております」と話し、社内処分などは未定とした。同局はこの日、早大、九産大、日本ハム、楽天に謝罪したという。

 [2010年11月5日8時6分

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