俳優高嶋政伸(45)と妻でモデルの美元(みをん=33)の離婚裁判が19日、東京家庭裁判所で行われ、結審した。高嶋と美元は出廷せず、代理人の弁護士が出廷。原告の高嶋側が、美元が30代男性と不倫デートしたと報じた18日発売の女性週刊誌「女性自身」を証拠として提出。一方、被告の美元側も、高嶋が96年7月に出版したエッセー「何の因果で~世界旅で綴るボクの自叙伝~」を証拠提出した。判決は11月9日に同裁判所で言い渡される。
本人同士が出廷し、主張が平行線をたどった前回の裁判から3カ月…。まず、高嶋側から、新聞や雑誌とみられる複数の切り抜きに加え、前日18日に発売された「女性自身」が提出された。同誌によると、美元は今月中旬、30代前半とみられる男性とともに自宅を出て、別の男性と合流。3人で食事をした後、再び2人で美元宅に戻ったという。美元は同誌の取材に、(男性とは)仕事上の付き合いで恋愛関係はないと主張している。
一方、美元側は高嶋の著書「何の因果で-」を提出した。高嶋が96年に出版したエッセーで、自分をリセットしたくて欧州など各国を旅したことや失恋話がつづられているという。「自分を真っ白にしたい!」「変態性欲者の城」など刺激的なタイトルが目を引く。
今回の裁判の争点は、高嶋が6月1日の弁論時の本人尋問で、美元が別居後も自らを執ように追いかける“ストーカー行為”を繰り返したと主張したこととみられる。美元側は「事実と異なることがたくさんある」とし、高嶋が結婚前から常飲する睡眠薬を飲むと性格が一変するなどと反論。当初7月27日に予定された裁判を、反証調書作成のために時間が必要と東京家庭裁判所に上告し、延期が認められた経緯がある。
「何の因果で-」の中で、高嶋は海外でも両親からのファクスが追いかけるかのように送られてきたとつづっているという。美元側が高嶋の“ストーカー”という主張に対し、高嶋が身近な家族の接触でさえ、時にプレッシャーに感じる精神構造に陥る人物であると反論するために提出した可能性も考えられる。
裁判を延期したことで、16年前の高嶋の著書を証拠として追加した美元側だったが、裁判直前に美元のスキャンダル記事が出たことは大誤算に違いない。夫を慕い、追う妻の立場を主張したい美元側と、裁判直前に発売された週刊誌まで持ち出し、なりふり構わず離婚に突き進む高嶋側。開廷からわずか7分で結審を迎えたが、双方の溝は最後まで深く険しかった。<政伸と美元の離婚問題経過>
▼08年4月16日
帝国ホテルで結婚を発表。「この人を逃すと僕の幸せはない」(高嶋)「私の分身と思うくらい」(美元)。
▼同9月8日
結婚。
▼09年8月
美元が翌10年3月まで海外旅行。
▼10年5月17日
生活費のことで口論。
▼同8月
高嶋が自宅を出て別居。
▼同9月
高嶋が東京家裁に離婚調停を申し立てた。結果は不調。
▼11年3月
高嶋が東京家裁に裁判を申し立てる。
▼同14日
美元がブログで離婚拒否の意思を発表。
▼12年6月1日
離婚裁判が行われ高嶋は「被告は完全なるストーカー行為」などと主張。