安倍晋三首相は24日の参院TPP特別委員会で、今月17日(現地時間)に米ニューヨークで行われたトランプ米次期大統領との会談に、土産として持ち込んだ54万円のゴルフクラブについて、ポケットマネーで購入したものだと明かした。

 民進党の蓮舫代表に「ゴルフクラブを贈るのは、総理の発案か」と問われ、首相は「首脳間では(訪問時に)土産の交換をすることがある。先方からもお土産をいただいた」と主張。その上で、トランプ氏がまだ、公職に就いていないことに触れて「(正式な米大統領への土産ではないので)当然、私費で払った。私のポケットマネーで払ったものだ」と述べた。

 首相がトランプ氏に贈ったのは、「本間ゴルフ」が展開する商品の中で、シニア層向けの最高級ラインに位置づけられる「BERES(ベレス)Sー05 5S」。本来は完全オーダーメードの製品だが、外務省関係者が首相の出発前日、JR東京駅前の店舗を訪れ、展示されていたものを購入し、米国に持参した。

 首相は、蓮舫氏から再三、会談内容を問われたが、「2人の間のことをペラペラしゃべることは、相手に失礼に当たる」として、明かさなかった。蓮舫氏は「50万円のゴルフクラブの話ばかりが(テレビで)放送されている」と述べ、首相の姿勢を批判した。