三浦春馬(26)がNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(日曜午後8時)に来月5日から登場する。時代に翻弄(ほんろう)される悲劇のプリンスで、主演の柴咲コウ(35)が演じるおとわ(のちの井伊直虎)の婚約者、亀之丞(のちの井伊直親)を演じる。

 大河は03年「武蔵 MUSASHI」と06年「功名が辻」に出演経験がある。「武蔵」はまだ小学生だった。「主演の市川海老蔵(当時は新之助)さんが、弟みたいな感覚で接してくださって。空き時間にスタッフの車を借りて、ドライブに連れていってくださったり、追いかけっこをしてくださったり」と振り返る。

 収録現場で意識するのは「勉強姿勢を忘れないこと」という。数年前から乗馬クラブに通い、昨年から弓や笛の練習も始めた。特に興味を持った笛は「特技欄に書けるよう目指しています」。

 歌手としての柴咲にも興味を持っている。「日々の声帯のケア、歌を歌う準備は何をされているかをうかがっています。そこに関しては質問攻めかな」。

 おとわと亀之丞は結局、家のために結婚をあきらめる。仕事か女性との将来のどちらかという選択に迫られた場合、三浦自身はどうするか。「そんな選択肢は作らせない。両方がいいです!(笑い)」。

 とにかく役にのめり込むタイプ。大河の収録開始直前まで、舞台で女装家を演じていた。「前の作品に引きずられないか不安で。どうしても、しぐさがドラッグクイーン(女装家)っぽくなってしまっていたんですね」。

 収録現場では、前田吟(72)小林薫(65)ら大先輩に大勢囲まれたこともあり、心配はすぐ吹き飛んだ。「僕が一番NGを出しているんじゃないかな。迷惑をかけてはいけないけど、そんな緊張はなかなかもらえない。そういった環境も大切にしたい」。重圧も成長の糧にする。【近藤由美子】