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常葉学園橘無念…/高校サッカー

初戦で敗れ涙を流す常葉学園橘イレブン

<全国高校サッカー選手権:滝川二2−0常葉学園橘>◇12月31日◇三ツ沢球技場◇1回戦◇40分ハーフ

 常葉学園橘は0−2で滝川二(兵庫)に敗れ、初出場初優勝の夢は1回戦で消えた。県大会では6試合1失点の堅守を誇った守備陣が、勝負どころで相手FW森島康仁(3年)に振り切られた。オフサイドラインについての微妙な裁定から失点する不運もあった。シュート数11本は相手の9本を上回ったが、決定力不足だった。県勢では初出場チームが初戦敗退したのは初めて、95年度の静岡学園を最後に優勝から遠ざかっており、静岡サッカーの復権は来季以降に持ち越しとなった。

 試合終了と同時に、DF薗田淳(2年)はピッチに倒れ込んだ。仲間が次々と立ち上がっても、最後までうずくまっていた。長沢和明監督(47)に抱えられても、泣きやまない。いつも強気な男の珍しい姿。「独特の雰囲気にのまれ、力が全然出し切れなかった。いつもはできていることができず、やりたいことが何もできなかった」。警戒していた相手FW森島を止めきれなかった。

 県大会では鉄壁だった常葉学園橘の守備陣が破られた。前半20分、FW森島に飛び出され、フリーにした。DF陣もベンチもオフサイドを確信したが、笛は鳴らない。そのままシュートを打たれ、ポストの跳ね返りを押し込まれた。後半7分には相手MF金崎に左サイドを切り崩され、マークがずれたところで森島に追加点を決められた。

 中高一貫の常葉橘が強化を始めて6年目。「強化1期生」が3年生になった今季、初舞台に立った。滝川二は5季連続13回目の出場となる常連校だ。その試合運びのうまさ、落ち着きの前に屈した。MF天野恒太主将(3年)は「相手はボール際が激しかった」と唇をかんだ。

 来季は03年全国中学サッカーで優勝した2年生が主軸となる。主将に内定している薗田は「ワンツーでの崩し、サイド攻撃など通用する場面もあった。生かしていきたい」と、最後は気丈に声を絞り出した。攻勢だった序盤の好機に得点できていれば、流れは逆になっていたはずだ。

 長沢監督は「静岡のみなさんに申し訳ない」。県勢では86年度の東海大一(現東海大翔洋)以来の初出場だった。当時と同様に初出場初優勝を目指した。夢はかなわなかったが、静岡サッカー界に新風を起こした常葉橘が、全国舞台で歴史をつくる日はきっと近いはずだ。

[2006/1/1/10:22 紙面から]

写真=初戦で敗れ涙を流す常葉学園橘イレブン



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