【ケルクラーデ(オランダ)19日=高田文太】大会史上初めて未勝利で1次リーグを突破したU−20(20歳以下)日本代表が、幸運も味方につけて上位進出を目指す。18日のオーストラリア戦を1−1で引き分け、ベナンと3カ国が2分け1敗の勝ち点2。得失点差、総得点で上回った日本がA組2位で通過した。決勝トーナメント1回戦はアフリカ4位のモロッコが相手で、その後も優勝候補を避ける組み合わせ。強運の後押しを受け、勝ち進む。
これ以上の幸運はない。U−20日本代表は大会史上初めて、未勝利で1次リーグを突破した。後半42分にオーストラリアに追いつき、進出を争うベナンは敗れた。それだけでも奇跡的なのに、決勝トーナメントの組み合わせにも恵まれた。
オランダ、ブラジル、スペインの3強とは準決勝まで対戦しない。1回戦のモロッコは、日本と引き分けたベナンにアフリカ予選3位決定戦で敗れている。強豪アルゼンチンがD組2位となり、1回戦に勝てば、同1位米国とE組3位イタリアの勝者が相手。次は負ければ終わりのトーナメント。ツキを味方に思い切り戦うことができる。
モロッコの戦い方は大熊監督が知っている。対戦相手が決まる前にアフリカ予選を視察。それが偶然、後に対戦するベナンとモロッコの3位決定戦だった。「システムは4−4−2。ベナンよりもディフェンスラインは強力で、ドリブルなどの柔軟性もある。今までとは違う戦い方が必要」。既にビデオも入手し、戦うイメージはできている。
19日はオーストラリア戦の先発を除いた10人で軽い練習。その後、滞在17日目と慣れ親しんだケルクラーデに別れを告げ、午後には300キロ近く離れたエンスヘデへ向けて出発した。勝ち進めば準々決勝は約100キロ先のユトレヒト、準決勝は約200キロ先のケルクラーデに再び戻ってくる。さらに決勝、3位決定戦はユトレヒトへUターン。すべてバスによる800キロ近い移動。決勝トーナメントに進んだ16カ国の中では、イタリアとともにもっとも厳しい移動が待っている。
だがこの日の練習後、大熊監督は言った。「この後3時間ほど移動するのは大変。確かに組み合わせも運があるといわれるけど、選手が頑張らないとツキは来ないんだ」。勝ち星こそないが、まだ戦えることが大きい。勝ち残ることで自信もついてくる。「次はすっきりと勝ちたい。まだ悔しさばかりが残っているから」と主将のMF兵藤。どん欲に戦い、今度こそ結果を残す。
[2005/6/20/09:41 紙面から]
写真=オーストラリア戦から一夜明け、練習する前田(右)と吉弘(共同)
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