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上り馬の勢いブルースリ快勝/菊花賞

菊花賞を制したオウケンブルースリ(手前)とガッツポーズの内田騎手
菊花賞を制したオウケンブルースリ(手前)とガッツポーズの内田騎手

<菊花賞>◇26日=京都◇G1◇芝3000メートル◇3歳◇出走18頭

 春2冠に縁がなかったオウケンブルースリ(牡、栗東・音無)が1番人気に応えて快勝し、上がり馬の勢いを見せつけた。内田博幸騎手(38)は中央G1・3勝目を挙げるとともに、クラシック初制覇を達成。次はジャパンC(G1、芝2400メートル、11月30日=東京)でダービー馬ディープスカイと激突する。

 上がり馬の象徴・アカネテンリュウを超える大出世劇が淀で繰り広げられた。ダービーの時は一介の未勝利馬。05年生まれのサラブレッド8150頭の底辺を支える存在でしかなかったオウケンブルースリが、春のクラシック戦線を歩んできた面々を一蹴。直線の真ん中から堂々と抜け出し、最後の冠をいただいた。ダービー後に初勝利を挙げた馬が菊を制した例は、長い歴史の中でも初めてだ。

 額に大流星の派手な栗毛馬は、前が激しく入り乱れる展開の中、悠々と中団後方を追走した。2周目3コーナー。勝負どころの坂の下りだ。縦長だった馬群がひとかたまりに凝縮すると内田のゴーサインに反応。10番手の外から一気に加速して、先行集団にとりついた。直線残り300メートルで先頭。内からフローテーションに詰め寄られたが、力強いフットワークは最後まで乱れなかった。

 「力を信じて乗った。1番人気の責任を果たせて良かった」。ゴール後、左手を高々と上げたジョッキーは喜びをかみしめた。神戸新聞杯は折り合いに専念して直線だけの競馬で3着に追い込んだが、今回は意識的に早めに仕掛けた。「直線に坂のない京都でゆっくり構えたら後方一気は難しい。下りでスッと上がっていけた」と作戦的中にしてやったり。研究の成果で12回目のクラシック挑戦を実らせ、表彰後は宝塚記念に続きバック宙を披露した。

 入厩が3月と遅く、新馬戦が終了した4月の福島で初戦を迎えた。いわゆる裏開催でひっそりと2着。2戦目の新潟でも勝てず、6月8日の中京で未勝利を脱出した時は、1週間前にダービーが終わっていた。その後の成長は著しく、阿賀野川特別まで3連勝。もともと乗り味の良さには定評があった。柔らかな筋肉が長所で、競馬の後に疲れが残らない体質。右前脚にけんしょう炎の持病を抱えながらも担当者の冷却療法が効いて、坂路調教で力を付けていった。

 菊花賞6度目の挑戦で初勝利を挙げた音無師は「期待感はあったが、本当にうれしい。東京の方が脚質的に合うと思うので、今後はジャパンCへ向けて調整したい」と意欲を見せた。目指す舞台では、神戸新聞杯でやられたディープスカイと再戦する。真の世代NO・1はどちらか。府中の2400メートルで答えが出る。【岡山俊明】

 [2008年10月27日8時30分 紙面から]


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