リオ五輪代表のOA枠に内定している広島DF塩谷が、18日の浦和戦で同点、勝ち越し点を決めてチームを勝利に導いた。今季のシュート数はDF登録選手では最多の23本。昨季もエースFW佐藤の40本を上回る49本のシュートを放ち、3得点をマークした。センターバックながら機を見て攻め上がり、敵陣ペナルティーエリア付近まで進出。積極的にゴールを狙う。

 浦和戦での勝ち越し点はいつの間にか相手エリア内に進入し、こぼれ球をヘッドで押し込んだ。もちろん、こうした攻撃参加はリスクを伴う。守備が手薄になる。だが、その一連の攻撃は塩谷自らのシュートで終わるから、カウンターを受けることもない。帰陣も速く、リスク管理は万全だ。

 J1での得点試合は9勝3分け無敗。リオ五輪本大会では本職の守備対応が増えそうだが、相手の意表を突く攻め上がりで、日本に勝利をもたらすゴールも期待したい。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)