横浜MF斎藤のドリブルが鋭さを増している。9日の福岡戦の前半38分、左サイドから股抜きで1人かわしてペナルティーエリア(PA)内に切れ込み、右足でファーサイドに突き刺した。サッカー分析会社「データスタジアム」によると、今季は得点シーンのような「PA内へのドリブル成功数」がリーグトップタイの15回。特筆すべきは成功率の高さで、88・2%は同ランクで上位に入るドリブラーの中でも群を抜く。

 ここでいうドリブルは、そのコースに相手がいる場合に限られる。つまり、1対1の仕掛け。ボールを持ち上がっただけではカウントされない。今季の斎藤は主戦場の左サイドから切れ込みPA内に進入。相手をかわしてシュートで終わったケースが8回を数える。昨季はそうしたプレーが年間で10回、成功率も65・7%にとどまった。

 今季は得意のドリブルからシュートという個人技がこれまで以上にさえ、チーム最多の5ゴール。第2ステージ首位に立つチームの原動力になっている。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)