<キリン杯:日本7-2ブルガリア>◇3日◇豊田ス

 日本は「コンマ5秒」の差で勝負を制した。得点するチャンスをつくるという共同作業の上で、ブルガリアより判断が速かった。1点目の柏木と岡崎。相手が準備を整える前に岡崎は裏のスペースに抜け出していた。2点目の長友と香川の関係性もしかり。あそこでクロスを上げるかというタイミング。相手より判断スピードが0・5秒ずつ速いのだ。

 スコアが大味なのは、ブルガリアが弱いわけではない。世界のトップを相手にしても、得点を奪えた攻撃だった。個人ではなく、共同作業での判断の速さ。これが日本が世界と戦うための技術力だ。プレミアで点を取るため岡崎はいつもこういった動きだしをする。それに柏木がついていった。長友、香川は互いのスピード感に合わせた。世界基準のものが数多く見える試合だった。(日刊スポーツ評論家)