<国際親善試合:日本2-0チュニジア>◇27日◇大分銀行ドーム

 このチュニジア戦を見ただけでハリルホジッチ監督の手腕がどうなのか判断してはいけない。過去の監督の時だって、6人交代できるキリンチャレンジ杯での結果に、ファンは散々だまされてきたからね。サポーターもメディアも、これが本当の力なのか冷静に分析できる視点を持たないといけない。

 今日の試合も点が取れたのは相手の足が止まってから。後半のあの時間帯に、全く疲れてない香川や本田、宇佐美らを次々に投入すれば、そりゃ点は取れるよ。でもこれが交代枠が3人の試合だったらうまくいっただろうか。6人交代できる試合の選手起用は「采配」とは言わないんだよ。

 ハリルホジッチ監督のモットーは守備では球際に強く、攻撃では縦に速く、だという。でもチュニジアはスピードも攻撃力もないチーム。日本に球際の激しさがあったかどうか判断はできない。アギーレ前監督の初戦は0-2での敗戦だった。でも相手は強豪ウルグアイだったんだ。相手がチュニジアでは比較できないな。(日刊スポーツ評論家)