<国際親善試合:日本1-1イラン>◇13日◇イラン・テヘラン

 イランがたくさん外してくれたおかげでドローに終わったけど、1-4で負けてもおかしくない内容だったね。イランは体も大きいし、球際も強かった。フィジカルに劣る香川や柴崎、宇佐美なんかは完全に消えてしまっていた。

 このレベルのチームはW杯2次予選にはいないよ。だから2次予選でいくら日本が勝ったとしても、勘違いしない方がいい。イラン戦の内容からすると、日本が最終予選でこのくらい苦戦する可能性は非常に高い。

 問題なのは選手層の薄さが、いっこうに改善されないことだ。右サイドバックはケガの内田が不在の間、他の選手ではまるで機能していない。レギュラーがいなくなったとたんに戦力がガクンと低下するようでは世界では戦えない。

 そもそもハリルホジッチ監督が親善試合をどう捉えているのか疑問だ。勝ちたいのか、選手を試したいのか。いつも同じようなメンバーで戦っているから、2番手の選手が成長しない。五輪代表ら若手からの突き上げもないから、A代表が強くならない。南野も数分使っただけで、次の試合で呼ばないのであれば、まるで意味がないな。(日刊スポーツ評論家)