18日、国際親善試合ガーナ戦(30日、日産ス)の日本代表メンバー27人が発表された。

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 ほとんどサプライズはなかった。西野監督の「色」は青山だけ。あとはこれまでと変わらない。ハリルホジッチ前監督には見る目があったと認めた上で、足りなかったコミュニケーションを埋めようとしてか、青山にリーダーシップを求めている。長谷部だけでは物足りないのかな。結局、最後は結束力に頼るという、実に日本人的だ。

 守備陣は妥当だろう。27人のうち、切られる4人はMFとFWだ。落とされる選手も残る選手も納得できるガーナ戦にできるか、それが課題になる。例えば同じポジションの選手2人で迷っているなら、ちゃんと両者を使って比べて、他の選手にも説得力がある形で選考するべきだ。1試合だけで4人を外す材料を示せるだろうか。

 ハリルホジッチ前監督のように呼んでも試合で使わずに切り捨てては、本人にも周囲にも不信感が残る。青山だって、出ないで23人に残っても違和感があるはずだ。サンフレッチェ広島がいくら好調といっても、GK林とFWパトリックの頑張りがあってのこと。青山1人が代表に入っても、チームが劇的に強くなることは難しい。

 一方で「あと1カ月でコンディションを上げてくれれば」と評する選手は無理に使う必要はない。西野監督の腹は決まっているのだろう。以前も主張したが、目新しい戦力がいないのであれば、この時点で23人に絞った方がわかりやすかったと思う。(日刊スポーツ評論家)