京都橘は今日14日、鵬翔(宮崎)との決勝戦(東京・国立競技場)に臨む。

 京都橘の2トップ、FW小屋松知哉(2年)とFW仙頭啓矢(3年)がダブル得点王どりでの初優勝を狙う。現在、小屋松は得点ランキングトップの5得点。仙頭も同2位の4得点で続いており、対する鵬翔はMF東の2得点が最高。可能性は十分にある。

 小屋松は「それも狙いながら、しっかりFWとしての仕事がしたい。全国制覇をして3年生への恩返しをしたい」と気合十分。仙頭も「それが僕の仕事だし、理想。勝つことが一番だが、結果がついてきたらいい」と、意気込みをみせた。

 小屋松は今大会中に左ふくらはぎ、仙頭も左もも裏を痛めており13日はともに別メニュー。だが試合には出場する予定で、マッサージなどの治療を受けた後、埼玉県内のグラウンドでボールを蹴り合うなど、軽めの調整で決戦に備えた。

 2人がコンビを組むのは、今日14日の試合が最後となる。仙頭が小屋松を「すごく頼れる2年生」と話せば、小屋松も仙頭を「いいパスを出してくれる尊敬する先輩」と明かすなど、ピッチ外でも抜群のコンビネーションをみせる。

 優勝チームから2人の得点王が同時に出た例は過去に1度しかないが、今大会ここまで5試合14得点の爆発的な攻撃力は2人の力があってこそ。58年度の山城、67年度の洛北に続く、45大会ぶり3度目の京都勢優勝をつかむべく、京都橘史上最強の2トップが決勝の舞台でもゴールを重ね、チームを全国の頂点へと導く。【福岡吉央】

 ◆アベック得点王

 首都圏開催になった76年以降、同じチームから2人が得点王になったのは、第75回大会の市船橋(千葉)だけで、北嶋秀朗、日下亮がともに6得点だった。日下は中村俊輔擁する桐光学園(神奈川)との決勝には出場しなかった。