日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(58)が3日、3-4-3完全習得のため、1時間以上の「熱烈講義」を実施した。横浜市内で行われた練習前のミーティングで、ほとんどの時間を守備的な内容に割き、1日のキリン杯ペルー戦で消化不良に終わった3-4-3の修正点を説明。練習開始時間が30分近く遅れるほどだった。紅白戦では両チームとも3-4-3の布陣で臨み、7日のチェコ戦(日産ス)でも再び3-4-3をテストすることが濃厚となった。

 「ザック教授」の熱烈な講義に、練習前の選手たちが頭で汗をかいた。ペルー戦で消化不良に終わったザッケローニ監督の代名詞の3-4-3について、指揮官は「3バックが5バックになってしまう部分を修正できれば、必ず使いこなせるようになれる」と熱弁を振るった。

 9月2日に始まるW杯アジア3次予選まで、残り少ない準備期間を有効利用するために、指揮官が動いた。「試合中に苦労なくシステムを変えられるようにしたい」。システム併用の鍵を握る3-4-3熟成のため、ペルー戦の映像を見ながらの指導が行われた。

 国際Aマッチでは初めて3-4-3を使ったペルー戦の前半は両サイドのMFがDFラインまで下がり、結果として5バックになるという弱点が生じた。守備のバランスが崩れ、攻撃面にも響いた。日本代表関係者によると、ザッケローニ監督は冷静な口調で「攻撃されたサイドのMFが必ずプレスに行くようにする。逆サイドのMFは下がってストッパー3人とともに4人で守るようにすること」と繰り返したという。昨年末の大阪合宿でひもとき、いよいよ実戦で導入したザック流3-4-3のコツを改めて強調した。

 この日の練習の紅白戦では、両チームともに3-4-3の布陣を敷いた。ザッケローニ監督は3バックの中央に入ったDF栗原に「両ストッパーとの距離を常に気にしろ」、左ストッパーに入ったDF槙野には「3バックは攻撃時にハーフラインを越えるな」と指示。左サイドハーフの長友には「DFの中央が数的優位なら、お前はDFのカバーに入らなくていい。その方が攻撃面を生かせる」と基本的な動き以外に、状況に応じた動きも指示した。

 今日4日には午前午後の2部練習の実施も決定。7日のチェコ戦も3-4-3が濃厚で、ザッケローニ監督がW杯予選に備え戦術熟成を急ぐ。【菅家大輔】