関塚ジャパンがJ1首位仙台を止めた!

 ロンドン五輪でのメダル獲得を目指す五輪代表候補が11日、ユアスタで仙台と練習試合を行い、仮想強豪国として臨んだリーグ戦無敗の相手に1-0で勝利を収めた。関塚隆監督(51)が新オプションとして試した2トップの一角で起用された初招集のFW宮吉拓実(19=京都)が、後半7分に決勝点となる先制のゴールを決め、代表生き残りを強烈にアピールした。

 堅守を誇る仙台との一戦で均衡を破ったのは、プラチナ世代のFW宮吉だった。後半7分、右サイドをドリブルで駆け上がったDF実藤のスルーパスに抜け出すと、相手GKと1対1になり、左足で浮かせ気味のシュート。リーグ戦5試合で4勝1分け、失点わずか4の相手にも動じることはなかった。

 「サネくん(実藤)がいいボールをくれたんで、触ることができた。最終ラインとの駆け引きで、積極的に裏に抜けられたらと思っていた。チームでも2トップはやっているし、サイドよりも裏に抜ける機会が多いので、やりやすかった。これを続けていきたい」

 4-2-3-1の布陣をベースに五輪アジア予選を戦ってきた関塚監督が本戦に向けて試した2トップ布陣。前半35分に投入された宮吉は、前半こそチャンスを作ることはできなかったが、控え組中心で臨んだ後半、少ないチャンスの中で持ち味であるゴール前の飛び出しを見せ、2トップの一角へと名乗りを上げた。

 五輪本番ではブラジルやスペインのような強豪国と1次リーグで同組になる可能性もあり、GK権田が「世界に行ったら試合の主導権を握られる展開が多くなると思う」と話したように、この日の仙台は仮想強豪国として格好の相手だった。前半は高い位置からプレッシャーをかけ、ボールを奪って速攻に転じる完成度の高い仙台に格の違いを見せつけられ、守勢に回ることが多かった。だが、後半出場組がロッカールームで「オレたちが変えよう」と話し合い、流れを変えた。

 関塚監督は「1試合を通してパスミスが目立つ試合だった。まだ頭で考えながら動いているが、2回、3回と積み重ねればもっと持ち味は出る。それだけのポテンシャルは感じた」と前向き。宮吉にも「点取り屋。(得点への)感覚があり、シュートが非常にうまいと感じたし、その辺を今日も出してくれたと思う。今までの選手とは一味違う面白さを感じた」と高評価。3カ月後に迫った本戦を前に、宮吉が2トップの一角として計算できることを証明したことで、FW争いは今後さらに激化しそうだ。【福岡吉央】