<コンフェデレーションズ杯:日本0-3ブラジル>◇1次リーグA組◇15日◇ブラジリア

 天才の一撃が日本を粉砕した。バルセロナ移籍が決まったエースFWネイマール(21=サントス)が、ホーム開幕戦で魅せた。前半3分。左からのクロスをFWフレジが胸で落としたところに走り込み、世界クラスの豪快なボレーシュートで先制点を突き刺した。

 これまで所属クラブも含め9戦ノーゴールで批判も巻き起こっていた。そんな逆風を振り払うかのような得点で、スタジアムは興奮のるつぼに。「一瞬早いタイミングでフレジがボールをコントロールして、そこで僕が素晴らしいシュートを打てた。ブラジルのためにゴールを決められてうれしい」と笑みを浮かべた。

 フェリペ・スコラリ監督の采配も絶妙だった。序盤はFWフッキとMFオスカルの位置を入れ替えていた。「相手の選手と監督を混乱させると同時に、どの布陣がベストなのかを探った」。開幕戦で選手やチームの布陣の適性を「テスト」する余裕。日本にはないものだった。

 後半3分に2点目を奪うと「省エネ」を意図したのか、高い技術で日本をあざ笑うかのようにパスを回した。スコラリ監督は「最も私が喜んだのは結果。コンフェデ杯優勝を目指しているから」。日本に得点差以上の実力差を見せつけた。