【ニューカッスル(オーストラリア)8日】日本代表FW本田圭佑(28=ACミラン)が、アジア杯2連覇に向けて奮い立った。最近2大会連続ドロー発進と苦戦するアジアでの戦いを控え、危機感を感じている。練習前には大会マスコットのウォンバットを優勝カップのように掲げる“予行演習”を済ませ、士気を高めた。セスノックでの直前合宿を打ち上げた日本代表は、パレスチナとの1次リーグD組初戦(12日)が行われる当地に移動。大会は今日9日開幕する。

 本田は抱きかかえるアジア杯の象徴を高々と掲げた。合宿最後の練習前、地元セスノック市による式典に参加。写真撮影でコアラとカンガルー、大会マスコットのウォンバットが登場した。係員に勧められ抱っこする本田。絶妙なコントラストに周囲が盛り上がると雰囲気に後押しされるように、優勝カップを掲げる“予行演習”に出た。大会でも見られるかもしれない-。そんな期待とともにチームの士気を高めると、練習後は冷静に努めて言った。

 「験担ぎはあんまりしないですけどね。(周囲から)むちゃぶりされたんで。動物はやっぱり癒やされますね。あれで盛り上がって試合に勝てたら、そんな楽なことはない。サッカーに集中して、それぞれのポジションでやるべきところに目を向けないといけない」

 目指す先は6試合勝ち抜き優勝することだ。日本はA代表で臨んだ92年大会以降、初戦での負けはない。だが最近は2大会連続でドロー発進。初出場のパレスチナは情報が少なく、2戦目のイラクは五輪世代が急成長。最終戦のヨルダンには前回大会初戦1-1で苦しんだ。地元テレビ局の取材では英語で強敵にオーストラリアと韓国を挙げた。だから6日間の今合宿で、周囲と積極的に会話した。

 「手応えもあるし、満足もしていない。すべて解決することはありえない。危機感は持たないといけないと感じています。まだ時間はある。今、100(%)である必要はない。あと3回の練習で、試合を重ねていって、初戦からいければいいかなと」

 今大会のピークを問われ「人間の体のしくみはそううまくできてない。決勝まで6試合あるんでね。んー…」と考え込んだ。何が起こるか分からないアジア杯。格下と見れば足をすくわれる。1つ1つ積み重ねた先に待つ31日の決勝の舞台シドニーで、この日の再現をする。【栗田成芳】