【北京(22日)=広重竜太郎】鹿島が史上最速でACL1次リーグ(L)突破を果たし、過密日程から自力脱出する。23日の北京国安戦に勝利し、3位クルンタイバンクが引き分け以下に終われば決勝トーナメント(T)進出が決定。4戦目での1次L突破はJクラブ史上最速で、公式戦5試合を予定している5月に2試合を消化試合にできる。同下旬の代表への活動にもスムーズに移行が可能で、多くのメリットをつかみ取る。

 鹿島が最速で1次Lを駆け抜ける。北京国安に勝てば1次L突破が濃厚。5月の残り2試合が消化試合となり、同中旬までの7連戦が5連戦に緩和され、同21日のナムディン戦でベトナムまで主力が遠征する必要もなくなる。MF小笠原は「ベトナムに行きたいですね。楽しそう」と冗談を口にしたが、FW田代は「移動もなくなって楽になる」と利点を見いだした。

 昨年リーグ突破まで長引いた影響で、5月のリーグ戦は浦和が1勝4分け、川崎Fが2勝1分け2敗と波に乗りきれなかった。鈴木満取締役強化部長は「2つの大会を戦っていると、省エネとか違う戦い方をしてリズムが狂ってくる」と分析する。5月下旬にはA代表はキリン杯に向けて活動を開始し、U-23代表はトゥーロン国際大会も控えている。鹿島の代表候補選手のレギュラー争いを援護するためにも、最速突破を目指す。