G大阪が12日のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第2戦アデレード戦(アウェー)に向けて9日、関西空港発の航空機で出発した。香港を経由して約15時間、1万キロの長旅だが、西野朗監督(53)は「勝って決める」と強気のV宣言。第1戦で得た3点のアドバンテージはあるが、勝利に固執してアジアの頂点まで駆け上る。

 アジア制覇に向けた最終決戦の地アデレードへ、G大阪が飛び立った。西野監督は関西空港で、「2点取られてもいいという試合の入り方は絶対にしない。勝ちきることを考えて臨む」と言い切った。第1戦で得た3点差があってもなお、点を取って勝ちにいく。前日の東京戦に敗れてリーグ逆転Vは絶望的だが、出発前にクラブハウスでミーティングを行い、「気持ちを切り替えろ!」とゲキを飛ばした。

 今季最後の海外遠征は、約15時間、1万キロの長旅だが、たくましくなったG大阪なら乗り越えられる。4月の敵地のメルボルン戦では今回と同じ香港経由で片道18時間の移動を乗り越え、4-3で勝った。あの経験があるから、もう怖いものはない。西野監督は「逆境の方がモチベーションが高くなる」と胸を張った。

 腰痛で東京戦を欠場した身長188センチのDF中沢も遠征に帯同させた。「(高さのある)アデレード戦は何としてもあいつが必要」と西野監督。予備メンバーを加えず、試合登録ちょうどの18選手で出発した。ベスト布陣でアジアの頂点へ。G大阪にはもう優勝の2文字しか見えていない。【北村泰彦】