鹿島が開幕2連敗、ACLも含めて公式戦4連敗と泥沼に入り込んだ。

 ともに開幕戦を落としたチーム同士の戦い。ホームで昇格組の湘南を一蹴したいところだったが、痛恨の逆転負けだ。

 先制はした。前半13分、FW高崎がグラウンダーの右クロスを送り、中央に走り込んだMF柴崎がスルー。逆サイドでフリーになっていたMF金崎が、右足でゴール右を射抜いた。2月にポルトガル2部ポルティモネンセから加入。移籍2戦目の初ゴールでリードしたが、後半2失点。9分にペナルティーエリア内でMF小笠原の右肘が相手DF遠藤の顔に入ってPKを取られると、ロスタイム1分には途中出場の湘南FWアリソンに鮮やかな決勝ヘッドをたたき込まれた。

 試合後はスタジアムにサポーターのブーイングが響き渡り、チームバスの周りでも怒号が飛び交った。異様な雰囲気の中、取材エリアに現れた金崎は「何もしゃべんないっす」とだけ話して会場を後にした。

 MF遠藤がポストやクロスバーをたたくシュートを放つなどチャンスは多かっただけに、トニーニョ・セレーゾ監督は「これでもか、というくらい好機はあった。しかし、サッカー界には昔から『決めなければ代償を払う』という格言がある。勝ったり負けたりはこの世界の常だが、連戦の中で敗れるとフラストレーションがたまる。精神的なダメージが大きい」と振り返った。