復活した姿を見せる。仙台のDF蜂須賀孝治(24)が、明日18日のナビスコ杯開幕戦で先発出場する可能性が高まった。チームは16日、ホーム横浜戦を想定した約2時間の練習。蜂須賀は紅白戦で主力組の右サイドバックでプレーした。

 山形とのJ1開幕戦と前節柏戦では、ともに途中出場もプレーは計10分間のみ。今季初先発へ「チームのいい流れを断ち切らないよう、まずは勝利に貢献してアピールしていきたい」と冷静に臨むつもりだ。

 再会を心待ちにする人がいる。相手横浜のFW斎藤だ。ルーキーだった13年12月に右膝全十字靱帯(じんたい)を断裂。その手術後、病室に差し入れを持って見舞いに訪れたのが斎藤だった。面識はあったが、同じチームでプレーしたことはなく「びっくりした」。当時は斎藤も右足首を手術しリハビリ中。「『野菜ジュースは足の腫れに効く』などアドバイスもくれたし、同い年ということもあって刺激を受けた」と話す。

 互いに励まし合って復活した2人だが、蜂須賀は「(再会は)楽しみだけど勝負は別」ときっぱり。この日の練習では「仲間を生かすために密な連係を」とMF梁と積極的にコミュニケーションを図った。1度は「絶望」を経験した男が、長いトンネルを抜け輝きを取り戻す。【成田光季】