清水は仙台に逆転負けを喫し、公式戦4連敗となった。前半12分、プロ4年目のMF白崎凌兵(21)がヘディングでJ1初ゴールをマーク。その後も終始ゲームを支配したが、後半17分にCKから同点ゴールを許すと、DFヤコビッチ(29)が2枚目の警告を受けて退場。さらに、終了間際にDF河井陽介(25)が一発退場する不運も重なり、最後はセットプレーから決勝点を許した。

 白崎は「3、4点取れてもおかしくない内容だった。負ける試合ではなかった」と肩を落とした。前半30分にはFW大前元紀(25)がチャンスを決めきれず、後半7分にも大前のシュートが右ポストに直撃。同29分にもMF村田和哉(26)のシュートが相手GKの好セーブで阻止された。「決めるべき場面で決めていれば」と、口をそろえた選手らの言葉が全てを物語っていた。

 退場者2人を出す後味の悪いゲームだったが、悲観する内容ではない。J1初先発の白崎は攻守でアグレッシブに動き回り、結果も残した。大榎克己監督(50)も「非常によかった。左サイドでボールが収まれば得点力もアップする」と敗戦から光明を見いだした。

 白崎は「今日の試合は守備が悪いのではなく、前の選手に責任がある」と振り返る。シュート数と決定機の数でも上回り、理想とする「主導権を握る」サッカーが徐々に形になってきた。あとはゴール前での精度と迫力が上がれば、おのずと結果はついてくるはずだ。【神谷亮磨】