仙台はアウェーで広島に敗れた。

 再浮上へのきっかけをつかむには、程遠い試合だった。今季2度目の完封負けでリーグ4連敗。サポーターからは厳しいブーイングが飛んだ。渡辺晋監督(41)は「我慢し、勝ち急がないことをテーマに戦ったが選手にブレーキをかけてしまった。私の力不足。ふがいない試合だった」と険しい表情を見せた。

 連敗脱出を掲げて乗り込んだ敵地での一戦。MF武井を今季初スタメンに起用、DF菅井も負傷から約1カ月ぶりに先発復帰するなど手は打った。だが前半37分に縦パスから中央を割られ、先制点を献上した。1点を追う展開にプランは崩れ、後半25分過ぎにはDF鎌田が負傷交代するアクシデントも発生。同32分に追加点を奪われ、完敗した。

 試合後、MF梁は「全体でミスが多く、1歩2歩前に出るのが遅かった」。武井も「(1失点目は)すべった自分のミス。全体を通しピッチで表現できなかった選手のせい」と反省の言葉ばかりが並んだ。

 次節6日はホームに東京を迎えるが、DF渡部がこの日累積3枚目の警告を受け出場停止。鎌田もケガの状態によっては出場が危ぶまれるなど状況は悪化した。梁は「こういう時は(チームが)バラバラになりがち。選手間で話し合う必要がある」と緊急ミーティングも検討する。第1ステージを折り返した今こそ、踏ん張り時だ。【成田光季】