サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は6日に1次リーグが終わり、Jリーグ勢は柏とG大阪が決勝トーナメントに進んだ一方で浦和と鹿島は各組最下位で敗退した。

 村井満チェアマンはJクラブによる7年ぶりのACL制覇を目標に掲げるが、苦戦の構図は相変わらずだ。

 東地区の1次リーグ突破8クラブの内訳は韓国4、中国2、日本2。近年、台頭著しい中国はサッカー強化を国策と位置づけ、クラブは豊富な資金力で海外の有名監督や有力選手を次々に招く。

 Jリーグの中西大介常務は「いい外国人が来ることで中国の日常に世界レベルがある。だから若手も伸びる」と分析する。

 タイやベトナムの東南アジア勢も経済発展とともに力をつけ、日本勢が苦しむ要因となっている。Jリーグや日本サッカー協会は日程、金銭面などでACL出場クラブを支えるが、資金力や人気が頭打ちの現状に「Jリーグの相対的な強みが消えつつある」(中西常務)と危機感は募る。

 Jリーグで首位を走る浦和のペトロビッチ監督は「批判されても仕方ない」と敗退に顔をしかめた。かつて川崎で活躍した水原(韓国)の鄭大世は浦和戦後に「うちは体で競り勝った」と勝因を挙げた。

 日本代表のハリルホジッチ監督も指摘する「球際の弱さ」はクラブの課題でもある。

 G大阪と柏はどこまで勝ち進めるか。ともに韓国勢と当たる決勝トーナメント1回戦は19日に始まる。