日本代表候補4人を擁する鹿島が、同3人の広島をホームに迎え撃った。

 鹿島はGK曽ケ端が先発し、GK史上2人目の通算450試合出場を達成。節目を勝利で飾るべく前半は無失点で折り返した。攻撃面は、両チームとも決定的な場面を迎えることなく終えた。

 後半、鹿島はいきなり痛い交代を強いられる。始まってすぐ左サイドバックの山本が負傷。右サイドバックの伊東を投入し、同ポジションの西が左へ回った。直後、広島が先制に成功する。6分、FW佐藤が鹿島の安易なバックパスを見逃さない。曽ケ端にボールが渡ると死角から近づき、目を切った曽ケ端がキックの体勢に入ったところで、かっさらう。無人のゴールに流し込んで通算148点目を沈めた。しかし、このプレーの際に曽ケ端の右足が佐藤の左足に入り、自ら「×」印を出して負傷交代となった。代わって日本代表候補のFW浅野が入った。

 追う鹿島は20分に同点とする。MF土居がDF千葉に倒されて得たPKを、MF小笠原が右足でゴール右に決めた。自らのJ1記録を更新する17年連続ゴールとなった。さらに23分に勝ち越した。小笠原が猛チャージで相手のパスミスを誘い、MF遠藤、MF柴崎、土居とつないで右クロス。これを途中出場のFWジネイが右足で押し込んだ。今節前に登録が完了したばかりのブラジル人FWが初ゴールをマークした。

 しかし、広島も難なく追いつく。2-1とされた1分後、DF水本の縦パスでMF柴崎が抜け、左足でゴール右隅に蹴り込んで同点とした。その後はゴールが生まれず2-2の引き分けとなった。この日フル出場した広島の水本は、フィールドプレーヤーのJ1新記録となる127試合連続フルタイム出場を達成した。