清水は東京に惜敗した。前半にミスから先制点を許したが、後半6分にFW大前元紀(25)がゴール前の混戦から右足で押し込み同点。しかし、カウンターから追加点を許すと、FKから3失点目。38分に途中出場のMF石毛秀樹(20)が豪快ミドルを決めて1点差とするも、反撃が遅かった。チームは第1ステージ最終節で今季2度目の3連敗を喫し、最下位脱出はならなかった。

 清水が序盤からたたみかけた。前半3分、中央から右サイドに展開し、DF枝村匠馬(28)がチャンスを演出。同15分にはこの日がプロ入り後リーグ初先発となったMF金子翔太(20)が得意のドリブル突破から相手ゴールに迫る。26分は左サイドからワンタッチプレーでつなぎ、最後はFWウタカ(31)が右足シュート。得点にはいたらなかったが、優位に試合を進めた。

 しかし、チャンスを決めきれずにいると、同38分に先制点を献上。大榎克己監督(50)は「粘り強い守備が大事」と警戒していただけに、手痛い失点となった。それでも、後半6分にゴール前のこぼれ球をFW大前が右足で押し込み、同点。「この試合の重要性は分かっている」と意気込んで臨んだエースは過去の公式戦で12戦8ゴールと相性のいい相手からまたしても得点し、試合を振りだしに戻した。

 ただ、今の清水には勝ちきるだけ余力はなかった。同15分に勝ち越しゴールを献上。21分にはセットプレーから3失点目を許した。38分に石毛が豪快ミドルを突き刺して1点差とするも、あと1歩及ばず。第1ステージ最終節で今季2度目の3連敗を喫し、最下位を抜け出せなかった。【神谷亮磨】