J2札幌が17日、在籍13年目の最古参でチーム最年長のMF砂川誠(37)が岐阜に期限付き移籍すると発表した。背番号は44、移籍期間は7月13日から16年1月31日まで。昨年10月から股関節痛で長期離脱も、今季はシーズン開幕後の4月14日に全体練習に完全合流。同20日には実戦復帰するなどコンディションを上げていたが、若手の成長もあり、公式戦でのメンバー入りはなく、出場機会を求めての移籍となった。

 現在は腰痛で別メニュー調整中だが、状態はほぼ回復しており、17日は札幌ドーム内でボールを使ったトレーニングを消化した。移籍発表となり「ここまで選手として監督やスタッフを納得させられるプレーができず悔しい部分がある。もうすぐ38歳になる自分に話をくれて感謝すべきだし、新しいモチベーション、環境で、もうひと踏ん張りしたい。残留争いの中に入って岐阜が変わったという印象を与えられたら」と思いを口にした。

 03年に柏から加入し、札幌でのJリーグ通算出場415試合(J1通算49、J2通算366)は、クラブ歴代最多。07年と11年に2度のJ1昇格に貢献した功労者も、昨年はケガに苦しみ、今季は悩んだ末に現役続行を決意していた。新天地岐阜は現在J2最下位と苦戦中。これからは、精度の高いFK、独特の切り返しやスルーパスなど熟練の技を生かし、ラモス瑠偉監督(58)の元、J2残留という新ミッションに挑む。

 6月から札幌市内でMF小野伸二(35)とサッカー教室を始めたが、今後の活動に関しては「立ち上げた責任があるし、続けていくが、しっかりした説明をして、これからの方向性を示したい」と話した。