J2磐田DF石田崚真(19)は今日29日の天皇杯1回戦、北陸大戦(ホーム)でのプロデビューが確実となった。28日、磐田市内のグラウンドで試合に備えたリラックスゲームなどで調整。初出場にかける思いをピッチでぶつける覚悟だ。

 入団が内定していた今年1月に飲酒、喫煙が発覚。仮契約を解除された。そのため練習生の扱いで、チームに参加し続けた。同2月から半年間、練習のほかにホーム試合運営を手伝うなど、更生プログラムを受けていた。取り組む姿勢や日常生活の態度などが総合的に判断され、今月1日にプロ契約を結んだばかりだ。石田は「待ちに待った感じ。緊張するんだろうなと思うけど、出場したらいいプレーをして楽しませたい」と意気込んだ。

 北陸大のセンターバック陣の身長が高くないため、石田の前線へのクロスは武器になりそうだ。名波浩監督(42)も「(前線へ)回数を多く出ていけと伝えている。前線でボールを受ける回数を増やしてほしい」と期待を寄せている。練習生の期間も石田は全体練習後、DF桜内渚(26)とともにクロスの特訓をするなど、「本番」に向けた準備を続けてきた。「まずはアシストを狙っていく。なるべく前線に上がって、最終ラインの裏に抜けだしたい」との目標を掲げた。背番号28の石田として、再出発する舞台が整った。【保坂恭子】

 ◆石田崚真(いしだ・りょうま)1996年(平8)6月21日、湖西市生まれ。磐田ジュニアユースから同ユースを経て、磐田入り。U-16から各世代の日本代表を経験。13年のU-17W杯には右SBで出場し、16強進出に貢献した。14年AFC・U-19選手権にも出場。168センチ、65キロ。血液型A。利き足は右。