G大阪ユース所属のMF堂安律(どうあん・りつ、17)が、英紙「ガーディアン」が選出する「次世代を担う有望な世界の若手50人」に日本人で唯一選ばれた。同紙は7日付けで、日本が初めてW杯本大会に出場したフランス大会1次リーグ初戦の2日後に生まれた堂安を「日本サッカーの新時代の始まりの象徴」と表現。20年東京五輪へ向けてすでに活動を始めているとし、特長であるフィジカルの強さを褒め称えている。

 堂安は、ユースの強豪G大阪の下部組織に所属する高校2年で、2種登録ながらすでにトップでデビューを果たしている。ユースの先輩で日本代表のFW宇佐美貴史(23)が持っていたリーグ戦クラブ最年少出場記録を16歳11カ月18日に更新。6月20日の仙台戦では先発も果たした。東京五輪ではエース候補として期待される左利きで、攻撃的なポジションのみならず、サイドバックやボランチもこなす器用さを兼ね備える。

 サッカーに集中するため、今年4月から通信制の高校へ転校。トップの練習に交じり、寮に帰った後は好きな選手であるメッシの映像をチェックしている。今月のアジアU-19(19歳以下)選手権予選ではU-18日本代表として、全3試合に出場。全勝に貢献した。G大阪ユースの至宝が世界からも注目を浴びている。

 ◆堂安律(どうあん・りつ)1998年(平10)6月16日、兵庫・尼崎市生まれ。小学時代は西宮SSに所属。中1からG大阪ジュニアユース入りし、12年に史上初のU-15(15歳以下)世代の3冠達成に貢献。昨年4月に同ユース昇格。各世代の日本代表に選出、現在はU-18代表。172センチ、70キロ。