仙台はアウェーで川崎Fに敗れ、最終戦を白星で飾れず、年間14位に終わった。試合後、渡辺晋監督(42)の来季続投が正式に発表され、甲府FW阿部拓馬(27)に獲得オファーを出していることも明らかとなった。天皇杯への準備と同時に、来季の巻き返しに向けて態勢づくりを図っていく。

 実質1年目の渡辺政権15年シーズンは、第2Sは16位、年間順位は昨季と同じ14位にとどまった。川崎Fの攻撃力に翻弄(ほんろう)される形で完封負けした試合後、渡辺監督は今季を振り返り「当然、結果には満足していません」と険しい表情をみせた。

 だがこの日までに来季の続投要請を正式に受け、契約更新で合意。西川社長も「結果には結びついていないが、チーム力は昨年より上がっている。土台作りはできた」と評価。当初の予定通り、3カ年計画の2年目へ歩を進めることになった。渡辺監督は「結果が問われる世界なので、一時は身をひくつもりでもありました。チャンスをくれたクラブに感謝したい。3年後にチャンピオンになる確信もある。(選手の)成長もありましたし、それを来年に生かしたい」と語った。

 来季に向けて、甲府のアタッカー阿部拓に獲得オファーを出していることも分かった。阿部拓はドイツ・ブンデス2部のアーレンでもプレーの経験があり、突破力と得点力が持ち味。他クラブとの争奪戦となる見込みだが、加入となれば大きな戦力となる。8強入りしている天皇杯をまずは戦い抜き、来季、そして17年のリーグ制覇までこぎつける。【成田光季】