J2清水の選手会が4月30日、熊本地震の影響で活動を休止しているJ2熊本への支援金募金活動を行った。選手会長のGK碓井健平(28)が発案し、けが人を除く全選手が参加。午前練習を終えると、静岡市内で午後3時から約1時間、街頭に立って募金を呼び掛けた。

 熊本県菊陽町出身で14年に熊本で1年間プレーしたFW沢田崇(24)は「本当にありがたい。熊本ではまだまだ普通の生活ができていない場所が多くある」と話した。先月24日、オフを利用して熊本に戻り、被災した友人らに物資を届けた。小学校時代に所属していたサッカークラブも訪問し、地元の小学生らと交流。翌25日に静岡へ戻ると、被災地の状況をチームメートに説明し、支援を呼びかけたという。

 チームは先月3日のアウェー戦で熊本を訪れたばかりだった。熊本の選手らは明日2日に全体練習を再開する予定。前日29日の金沢戦で清水を約11カ月ぶりにホーム勝利に導いたFW大前元紀(26)は、その余韻にひたることなく言った。「ロアッソの選手だけでなく、熊本ではサッカーがやりたくてもできない人がいる。そういう人のために少しでも力になれれば」。GK碓井も「こういう時こそ率先して動かなければいけない。同じサッカーの仲間としてロアッソの力になりたい」と話した。【神谷亮磨】