股関節痛で別メニュー調整が続いていたJ2札幌MF小野伸二(36)が6日、全体練習に部分的に合流した。6月3日以来、約1カ月ぶり。11対11のゲーム形式以外、すべてのメニューを消化した。前半戦は負傷の影響で5試合140分の出場に終わったが「久々にみんなと一緒に練習をやれて、うれしかった。けがの痛みもなくやれた」と復調をアピールした。

 ピッチへの思いを、ぐっと押しこらえてきた。5月28日山口戦まで8戦連続メンバー入り。途中出場で試合を締めるなど6連勝に貢献も、千葉戦前日の6月3日、抱えていた股関節の痛みが増した。全体練習後、さまざまな蹴り方を試行錯誤も、結果的にプレーに支障が出ると判断し千葉戦からメンバー入りを断念。セウソ理学療法士の元でのリハビリに移行していた。

 1カ月の調整で、戦列復帰の青写真が見えてきた。今週は部分合流も、状態に問題がなければ、週明け12日の練習から全体練習に完全合流する。本人も「1、2週ぐらいやって練習試合もやれてからかな」と話しており、早くて16日のアウェー岡山戦でのメンバー入りを視野に、レギュラー争いに絡んでいく。

 チームは3日横浜FC戦で4連勝を飾り、勝ち点45の首位で前半戦を折り返した。「ここから後半戦が始まる。上位との対戦も続くし、自分も勢いに乗れるよう準備したい」と前を向いた。好調な札幌攻撃陣にまた1人、競争を熾烈(しれつ)にするキーパーソンが帰ってきた。【永野高輔】