東京五輪エース候補のG大阪MF堂安律(どうあん・りつ=18)が、実りあるU-19(19歳以下)日本代表遠征を終えた。

 18日から3日間、宮城・石巻市で行われたU-19代表合宿に参加し、21日に大阪・吹田市内でクラブの練習に合流。今回の合宿では、東日本大震災の被災地を訪問し実際に被災者の話を聞いた。堂安は「地震が起きてから、東北に行ったことがなかった。今、僕たちがサッカーができている喜びを感じた」と、真剣な表情だった。

 被災者からは「東京五輪で頑張って」とエールを受けた。東京五輪ではエース候補の堂安は「本当は今年の開幕前の目標が、(第1ステージで)15、16試合出てリオ五輪メンバー入りすることだった。でもそれができなかったので(東京五輪に向けて)まずはJ1に出て、点を取ることからしっかりやりたい」。

 今月に入ってから、長谷川監督から呼ばれ1対1で話し合った。指揮官からは「今が一番伸びる時期。律のためを思っている」と声を掛けられた。今季はJ1での出場がなく、セカンドチームのG大阪U-23(23歳以下)としてJ3で12試合に出場。6得点を挙げている。堂安は「監督は自分のことを考えてくれていると実感できた。練習からしっかり頑張って、J1でもやれるというところを見せていきたい」。貪欲な18歳がチームの総合力突き上げを図る。