J2清水FW鄭大世(32)が、謙虚な姿勢で偉大な記録に挑む。今日21日のアウェー横浜FC戦に備え、20日は静岡市内で非公開練習に参加。現在は5試合連続得点中で得点ランクも単独首位(17得点)、今日得点すれば、95年にマルコが記録した6試合連続得点のクラブ記録に並ぶが、鄭は「好調な時こそ謙虚に。あの経験で分かっている」と話した。

 「あの経験」とは、10年のW杯南アフリカ大会後、移籍したドイツ2部ボーフム時代のことだ。所属後、半年間で8得点をマークした。当時、「自分がいなければチームは勝てない」と自信満々だったが、鄭不在で臨んだ試合でもチームが勝利。以降は出場機会が激減し、自身もスランプに陥った。結果、他クラブへの移籍を余儀なくされた。

 その他の経験も踏まえて「大事なのはチームが勝つことです」と鄭。エースは普段と変わらぬ思いでゴールを目指す。【神谷亮磨】