DF増田繁人(24)が“闘莉王”になる。新潟は13日、第2ステージ(S)第12節横浜戦(17日、日産ス)に向けた練習を開始した。

 センターバックの増田が気持ちをあらわにした。「自分がチームを盛り上げる」。仕上げのシュート練習。チームメートが打つたびに、増田は進んで声をかけて雰囲気をつくった。自分のシュートの順番では、クロスに叫びながら合わせにいく。

 0-1で敗れた前節名古屋戦、相手DF闘莉王に刺激を受けた。「声を出してチームを鼓舞していた。名古屋の勝ちたいという気持ちの象徴的な存在だった」。8カ月ぶりの実戦復帰ながら、闘志をむき出しにチームを引っ張る姿に感銘した。「うちに欠けている部分。もっと気持ちを出さないと」。オフ明けの練習、感じたことを実行した。

 新潟のセンターバックは大野和成(27)と舞行龍ジェームズ(27)の主力が故障で離脱中。代わって増田が名古屋戦で16試合ぶりにスタメン出場した。横浜戦でもスタメンが濃厚だ。

 189センチの長身を生かした競り合いには自信がある。「セットプレーで取られないよう、コミュニケーションを密にする」。名古屋戦で決められたCKからの失点を注意点に挙げる。新潟は年間勝ち点27で14位。同16位の名古屋に4差に迫られた。「まず目の前の試合に勝つこと」。闘莉王以上の気迫で横浜に挑む。【斎藤慎一郎】