柏のU-19(19歳以下)日本代表DF中山雄太(19)が勝ち点3を置き土産にする。

 29日、千葉・柏市内で約2時間の練習。来月1日のアウェー湘南戦はU-19(19歳以下)アジア選手権へ向かう前、最後の一戦となる。チームは第2ステージで首位浦和と勝ち点差5。優勝戦線に踏みとどまるためには白星が絶対に欲しいところで、「チームとしても勝たないといけない。勝って終われるようにしたい。個人としてもチームとしても大事な一戦」と意気込んだ。

 「個人としても」と付け加えたのには理由がある。今季はリーグ23試合で先発。ただ、定位置をつかんだ実感はない。U-19アジア選手権では、チームを最大で3週間以上離れることに離れることになる。「立場が危ぶまれる。危機感を持ってやらないといけない。個人としては、いつ(ベンチに)代わってもおかしくない意識。長い期間いなくなるので、湘南戦で自分の印象を残していくか大事」と表情は引き締まったままだった。

 来年5月のU-20W杯の予選を兼ねる、U-19アジア選手権では主力として期待はされる。東京五輪世代では、最もJリーグで経験を積む。「プレーで示すと常に意識している。そうやって引っ張っていけたら」。4大会連続でU-20W杯進出を逃しているだけに「(U-20W杯の出場権を)取れたら評価される。取れなかったら『東京五輪、大丈夫か』となる。チャレンジャー精神でやりたい」。ただ、U-20W杯の切符獲得だけでは満足しない。「イメージはU-20W杯も優勝して、東京五輪も優勝」と言う。U-20W杯の日本の最高成績は、99年の準優勝。その2年前に生まれた男が歴史を塗り替えるべく、燃えている。