J2清水は3-0で金沢を下し、今季2度目の3連勝を飾った。前半31分、FW鄭大世(32)がヘッドで先制点。後半19分にはFW大前元紀(26)が追加点を挙げ、同23分に鄭が今季20点目のダメ押しゴールを決めた。両エースの2試合連続、今季5度目のアベック弾で快勝。順位は4位のままだが、3位C大阪との勝ち点差は1に縮まった。

 清水の強力2トップが躍動した。前半31分、DF三浦弦太(21)のクロスをFW鄭が高い打点のヘディングで先制点。1点リードで折り返した。今季、前半リードの試合は11戦(前節まで)全勝。「必勝パターン」に持ち込み、試合を掌握した。

 同19分には、鄭のスルーパスにFW大前が左足で決めて今季15点目をマーク。続いて同23分、カウンターから鄭がチーム3点目を突き刺した。2得点1アシストの鄭は「自分の結果にはこだわっていない。チームを勝たせるゴールを取れたことが良かった」。重ねた得点は20点でランキングトップだが、チームが勝ってこその笑顔を見せた。

 この日は2位松本も勝利し、勝ち点差は5のまま。順位も変わらず4位だが、3位C大阪との勝ち点差が1になった。プレーオフ(3~6位のトーナメント)では成績上位チームがホーム試合となり、引き分けでも勝利扱い。2位以内に入れずJ1自動昇格を逃しても、3位になればJ1復帰への条件が有利になる。

 振り返ると、7月20日の東京Vに敗れた時点で3位C大阪との勝ち点差は9だった。以降、チームは12戦9勝1分け2敗。今季2人で計35得点を挙げている鄭、大前のダブルエースを軸に調子は上がってきた。残り6試合。鄭が「したたかに勝ち点を積み上げていくだけ」と話し、大前も「1週間いい準備をしたい」と言った。次戦はホームで北九州戦。とにかく勝つしかない。【神谷亮磨】