◆新潟DF西村竜馬(23)

 リーグ戦2年連続15位で、17年は三浦文丈新監督(46)の下で再建に取りかかる新潟。その中で「新潟らしく」成長しているのがセンターバックの西村だ。

 16年は7試合614分の出場。5年目にしてJリーグデビューを果たした。12年の入団直後にグレミオ・エスポルチーボ・マウアエンセ(ブラジル)に期限付き移籍。その後も期限付き移籍で日本国内を渡り歩き、4年間の「武者修行」から16年に新潟に戻った。

 DF大野和成(27)MF加藤大(25)ら、新潟には「武者修行」を経てレギュラー級に成長した選手が多い。西村もその流れに入っている。

 プレーは勇敢だ。「Jリーグの選手はみんな僕より有名。だから逆に緊張はしない」。外国人選手の突進、セットプレーでの競り合いと臆せず体を張る。ブラジル時代、外出時に強盗にあった。金品を取られたが、命は助かった。普通にサッカーができる日本がどれだけ恵まれているか実感した。つらいときは当時のことを思い出した。その精神力が16年の試合出場につながった。

 17年は気持ちだけでなく、出場数の増加と、プレーの質の向上が求められる。実質2年目。定位置獲得こそが武者修行の成果。真価が問われる。【斎藤慎一郎】

 ◆西村竜馬(にしむら・りょうま)1993年(平5)7月2日、長野県出身。開志学園では新潟ユース(現U-18)に所属。12年にトップチームに昇格して、3月にグレミオ・エスポルチーボ・マウアエンセ(ブラジル)に期限付き移籍。13年は北信越リーグのJAPANサッカーカレッジ、14、15年はJFL沼津にいずれも期限付き移籍。16年に新潟に復帰。185センチ、78キロ。