J2町田の元北朝鮮代表MF李漢宰(34)が、13日に始動した全体練習に参加後、自身4シーズン目を迎える町田への熱い思いを吐露した。J3時代の14年からプレーを続けるベテランは、昨季は全42試合中41試合に出場し、16年末に契約を更新。町田への思いを聞かれると、口からはよどみのない“町田愛”があふれた。

 「(J1の)広島で9年、やって以降では1番(在籍が)長いクラブ。3年目が終わる前に、サポーターのみんなの前で言いましたけど、3年という短い期間とは思えないくらい、充実したシーズンを毎年、送ることができている。自分の中で、やりがいのあるキャリアを送ることができている。クラブが将来のJ1昇格に向けて1歩ずつ階段を上る中、自分もその1役として、やることができていることに本当に感謝したい」

 相馬直樹監督(45)が監督に復帰した14年から、ともに戦ってきただけに、指揮官の思いは分かっている。この日、相馬監督が囲み取材で「下で苦しむことも当然ありうる」と、J2復帰2季目の今季に危機感を訴えたと伝え聞くと「もちろん、初めから残留争いをする気なんか、みんな全くないにしても、そこまで覚悟してやっていかないと。このくらいでいいじゃないか、とか、ちょっとした気のゆるみから勝ち点を失うのは十分あり得る」と厳しい口調で語った。

 オフは1度リフレッシュした後、体を厳しく追い込み、次のシーズンに戦える体を早めに作る作業を何十年も続けてきたというが、16年を通して苦しめられた右ひざの状態が好転せず、例年以上に休んだという。「焦って体を動かした部分もあったが、スタートに遅れが出ているのは確か。開幕まで時間があるので、準備をしていい体を作りたい」と、ホームで迎える2月26日の開幕戦・千葉戦を見据えた。【村上幸将】