スペイン1部ラスパルマス移籍が決定的な鹿島MF柴崎岳(24)が、新天地で背番号10を背負う可能性が出てきた。登録は3人までと制限があるEU圏外の外国籍選手の1人、アルゼンチン人FWセルヒオ・アラウーホ(24)を、AEKアテネ(ギリシャ)へ今季終了までの期限付き移籍で放出すると、25日にスペインメディアが報じた。枠が1つ空けば、正式オファーへ障壁が消えることになる。

 10番をつけたアラウーホのプレーは評価される一方、飲酒運転などたび重なる規律違反で移籍候補に挙がっており、決定すれば一気に柴崎の契約交渉がまとまる。柴崎は現在、鹿島のタイ遠征に同行せず、日本で移籍準備を進めている。外国人枠の問題が解消され、近日中に渡欧することになりそうだ。メディカルチェック後、クラブW杯決勝のRマドリード戦で2得点を決めた時と同じ「10」が用意されることもあり得る。

 また、ハンブルガーSV(ドイツ)のクロアチア代表MFアレン・ハリロビッチ(20)の獲得も間近だと報じられた。レンタル料150万ユーロ(約1億8000万円)の期限付き移籍で、500万ユーロ(約6億円)での買い取りオプション付きという。司令塔のポジションで、柴崎の強力なライバルとなりそうだ。

 ◆欧州4大リーグの日本人10番 スペイン、プレミア、セリエA、ブンデスの4大リーグ(1部)で、背番号が固定されて以降、10番を背負ったのは4人。セリエAではパルマに所属した中田英寿(01~03年)、レッジーナ時代の中村俊輔(02~05年)とACミランFW本田圭佑(14年~)。ブンデスリーガではハノーバー時代のMF清武弘嗣(15~16年)。スペインリーグとプレミアリーグではまだ1人もいない。