ベガルタ仙台のMF奥埜博亮(27)が、“本家”並みの活躍を目指す。クラブは23日、ユアスタで非公開練習を行った。奥埜は紅白戦で主力組に入り、左シャドーでプレー。仙台が今季お手本にする英プレミア1部チェルシーの同位置には、驚異のドリブル突破でゴールを量産するベルギー代表MFアザール(26)がいる。

 奥埜はアザールのプレーに驚いた。「スピードもパワーも全然違う」。渡辺晋監督(43)はキャンプ前、「3-4-3」を用いるチェルシーのプレーを参考にするよう選手に指示していた。アザールは今季、リーグ24戦で10得点を挙げ、首位独走に貢献。3日のアーセナル戦では、ハーフウエーラインからドリブルで独走してゴールを奪った。奥埜は「ゴールやアシストもできる。そういう選手になりたい」と掲げた。

 “本家”とのスピードの差を埋めるべく、動き方を意識する。「選手間で違う動きができるようにやっていきたい」。1トップの選手と動きだしがかぶらないように裏へ抜け出すことで、連動性を高めるつもりだ。

 左シャドーには自信がある。「より前に前にプレーできるので、守備の負担が減って攻撃に行ける」。期限付き移籍したJ2V・ファーレン長崎で「3-4-3」の布陣を経験しており、渡辺監督からの信頼も厚い。明日の開幕戦(対札幌)に向けて、「ホームでやれるのでサポーターの思いに応えたい」と意気込んだ。【秋吉裕介】

 ◆エデン・アザール 1991年1月7日、ベルギー生まれ。07年にフランス1部リールでプロデビューして、10-11年シーズンから2季連続でリーグMVPを獲得。12年にチェルシーに移籍。プレミアリーグ通算162戦51得点。173センチ、74キロ。