赤点脱出へ、スピードアップだ。J2ジェフユナイテッド千葉MF高橋壱晟(いっせい、18)が1日、青森市内で青森山田高の卒業式に出席。卒業証書を手にすると「最後はウルッと来ちゃいました」とかみしめた。

 同級生より一足早く新天地で躍動している。2月26日のJ2開幕戦で先発出場。千葉での高卒新人による開幕スタメンは17年ぶりで、城彰二や阿部勇樹といった先輩に続き7人目の快挙だった。「全然意識はしなかったです。緊張もそんなに。(1月に優勝した)選手権の経験があったので」と大舞台の重圧にも平常心で挑めたと胸を張った。

 目指すはプロでの合格点獲得だ。デビュー戦を「50点以下です」と自己採点する。開幕戦は高校時代から1列後ろのインサイドハーフで出場。前半はリズムがつかめず攻撃に絡めなかったが、後半2分にCKのこぼれ球に反応してシュートを放つと一変。徐々にボールが集まり出し、長短のパスで攻撃を組み立てた。「後半にボールを触ることを意識した。前半からやればもっとゴールに向かえた」と手応えと反省があった。

 対策はある。「技術は全然やれる。高校からプロの速さに対応できるように準備はしてきた」と止める、蹴るの基本動作からパスなどの判断速度は鍛えてきた。「開幕戦の後半のようなスピードを前半から1試合通してできたら、次は(自己採点)80点以上を目指せる」とプレーのテンポを上げることが重要とした。

 次戦は4日、本拠地で山形を迎え撃つ。「早く点を取れるように頑張っていきたい」。赤点の自己採点はしない。初ゴールで満点回答を見せる。【島根純】