マイナビ仙台がまた天敵に屈した。ホームで3連覇を狙う首位日テレに今季最多失点を喫して、順位は3位から6位に後退した。

 越後和男監督(51)は「代表選手がそろっていて、ここっていう時に見逃してくれない」と女王の実力に脱帽した。前半30分に直接FKで先制され、後半は前がかりになって攻めたが、逆にカウンターを食らった。日テレとは公式戦1分け10敗となり、11試合で1度も勝っていない。

 昨季までチームを率いた千葉泰伸前監督(46)の時から掲げてきた初タイトル。ただ天敵を破らない限り、実現はできない。日テレとは9月にアウェー戦を控え、リーグ杯の決勝トーナメント、皇后杯で顔を合わせる可能性がある。

 越後監督は「強がりじゃないですけど、勝つ要素はあるんじゃないかな」と悲観はしなかった。今後はFWケイトリン・フォード(22)とMFカトリーナ・ゴリー(24)のオーストラリア代表コンビが、日本人選手との連係向上が見込める。なでしこジャパン市瀬菜々(19)、入団3年目の万屋美穂(20)の両DFら、伸び盛りの若手も多くいる。

 首位日テレとの勝ち点差は8に開いた。それでも越後監督は「まだまだうちには伸びしろがある。後期(9月)は逆のスコアになっているのでは」と、日テレ撃破に強気の姿勢を崩さなかった。